SaaSの導入は、多くの企業にとって業務効率化やコスト削減の鍵となります。しかし、導入後のアンケートでは、約3割の企業が「活用できていない」と回答しています。
せっかくSaaSを導入したのに「活用できていない」「結局使われない」のではビジネス成果の創出は期待できませんし、コストも無駄になってしまいます。なぜ活用できない事態に陥ってしまったのでしょう。そして、そうならないために、導入時にどんな準備をしておくべきなのでしょうか。
この記事では「失敗理由」をひもときつつ、SaaS導入前に考慮しておくべき「はじめの一歩」のポイント、そして導入後の失敗を防ぐための具体的な方法を解説します。
SaaSの効果を最大限に引き出し、企業全体での活用を促進するヒントになれば幸いです。
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3割の企業が「SaaSを活用しきれていない」と回答(出典:アディッシュ調査「2024年度 SaaS利用実態とBPaaSニーズ調査/2024年5月」)
目次
失敗理由【1】 SaaSの導入に従業員が適応できなかった
失敗例:マニュアル整備や研修が追いつかなかった
新しいツールを導入する際、その操作方法やガイドラインなどのマニュアル整備や研修が追いつかない場合があります。
しかし、マニュアルや研修が不十分だと、従業員は新しいIT製品や変更された作業フローに適応できず、適切にツールを使いこなすことができません。
失敗例:従来の方法を変えることへの抵抗感が想像以上に強かった
既存のツールや従来の手法に慣れ親しんでいる従業員は多くの場合、新しいツールへ乗り換えることに抵抗感を覚えます。。理由は以下の通りです。
従業員のこのような不安や抵抗感をなくすには、導入前に新しいツールの目的、メリット、操作手順を明快に示し、何度も説明し、共通意識として浸透させる活動が重要です。不安を払拭しておくことが重要です。
ITセレクトでは、コンシェルジュが貴社の現在のツールの使用方法、現在のツールにある課題、業務形態や社員数などを丁寧にヒアリングし、貴社に適したSaaSを提案します。
これにより、社員が適応しやすいツールを選ぶことができ、導入後のスムーズな運用が期待できます。
また、導入後も運用で困った際や疑問などコンシェルジュが寄り添い、解決できるようにサポートいたします。
失敗理由【2】 ツールの機能と自社のニーズがマッチしていなかった
SaaSの機能が自社のニーズに合致していないと、多くの場合、新たにSaaSを導入しても活用は浸透しません。
失敗例:必要な機能が不足していれば、成果は期待できない
自社の業務、抱えている課題を解決するために必要な機能がなければ期待した効果は得られません。導入前に自社のニーズをあらためて把握し、「課題を解決する」という目的を果たすことができるツールを選ぶことが重要です。
新たなシステムの選定においてまず重要なのは「要件定義」です。自社の業務フローを明確にし、どんな課題があるのか、その課題をどう解決したいのかをできるだけ多くリストアップして、要素別に重要度で順位付けをしましょう。
業務フローをあらためて明確にすることで、新たなシステムの導入で得たい自社の課題解決策や目標を見定められます。また、必要となるシステム機能や要件を「具体的に」ベンダーへ伝えることができます。
この自社固有の要件をあらかじめ定めておくことが、成功へつながるシステム選定の第一歩になるでしょう。
ITセレクトには、製品を探すためのフィルタリング機能があります。
フィルタリングでは、カテゴリーに応じた「機能」が表示され、自社に必要な機能にチェックを入れることで、製品を絞り込んで表示することができます。
また、料金オプションの「無料プラン」や「無料トライアル」のある製品に絞り込んで表示することもできるので、まだ導入が確定したわけではないが一度使ってみたいという場合にもぜひお試しください。
機能の絞り込み、料金オプション以外にも、レビューや評価の高い順への表示切り替えも可能です。製品の検討、絞り込みにぜひ有効にご活用ください。
また、製品の詳細資料を一括で資料請求できる機能もおすすめです。別途詳細に機能や特徴を比較したいときや、稟議に向けた資料作成、提出時などに便利です。
ぜひ資料請求機能を利用し、一括で資料をお取り寄せください。
こういった資料請求をすると、各ベンダーから営業電話がかかってくることが多いですが、ITセレクトでは個々のベンダーからの営業電話がかかってくることはありません。しっかり検討していきましょう。
失敗例:機能が過剰すぎても、使いこなせない
多機能で全部入りのツールは一見便利そうです。しかし自社の業務に必要のない機能が多くあれば、使いこなせず、結局そのツール自体を敬遠してしまうことになりかねません。
さらに、機能が多いものほど高額になる場合があるため、コスト面の無駄も多くなります。
また、「有名な製品だから大丈夫だろう」といった過信も失敗のもとになります。
たくさんあって分からない、絞り込むのも難しい……。そんな人もご安心ください!
ITセレクトは、ITに詳しいプロに無料相談できる「コンシェルジュサービス」をご用意しています。最短1営業日で、あなたの会社のニーズに合った製品、製品ベンダーをご紹介します。
失敗理由【3】 データ管理、データ維持・移行の問題
SaaSを導入後に生じる「データを管理する」「データを維持する」といったことも、導入前に考慮していないと、あとで問題になり失敗する場合があります。
また、今まで利用していたツールから乗り換えする場合は「データの移行」も発生しますが、これもしっかり考慮しておかないと、結局使えなかった…という可能性も。
よくある失敗例を元に、考慮すべき「データ管理」について参考にしてください。
失敗例:既存のシステムやプロセスと統合できなかった/そもそも考慮していなかった
新しいツールが既存のシステムとうまく連携できなかった、あるいはそもそも考慮していなかった場合の失敗例が多く聞かれます。
IT製品は「データ」を軸に業務を効率化します。そのデータの統合性や連携性がなく、バラバラに散在していては、業務の課題を解決しにくく、結局導入しただけで失敗に終わることになってしまいます。
特に、既存システムとの間でデータの同期が取れない場合、情報の一貫性が失われ、データ入力の重複や誤りが発生するリスクが高まります。
このように、導入前にシステム間の連携をしっかり検討しないと、追加のコストや時間がかかるだけでなく、期待した効果が得られず、また従業員の抵抗感が生じる原因となります。そのため、新しいツールを導入する際には、既存システムとの連携性を事前に十分に検討し、全体のデータフローや業務プロセスを見直すことが重要です。
失敗例:データ管理や一貫性を維持できなかった
IT製品によるDX(デジタルトランスフォーメーション/業務のデジタル化)は、正確でブレのない「データ」を軸に実践することが基本です。そのため、誰が見ても、いつ見ても、「1つの正しいデータ」を正しく適切に参照できるよう一元化することが望ましいです。
既存のシステムと併用する場合、または新たなシステムや製品に刷新する場合でも、「これまで蓄積してあるビジネスデータ」と「新たに生成されるデータ」がそれぞれがバラバラに存在していては、業務課題の改善どころか、逆に業務を妨げてしまうことになります。「前より面倒になった」「前の方がよかった……」となってしまうのは残念です。
例えば「顧客情報のデータ」の場合を考えてみます。
自社の顧客情報を一元管理するCRM(顧客管理システム)だけではありません。出会った顧客の名刺を管理する名刺管理システムから、見込み客を発掘するMA(マーケティングオートメーション)、見込み客および既存顧客との商談戦略を効率化するSFA(営業支援システム)などまで、広範囲に使います。
さらには、受発注システム、販売管理システム、請求書発行システムなどで使うことも比較的容易に想像できると思います。
このため「データの統合、一貫性、一元化」の視点は上位に挙げておきたい選定要件の1つになります。
データや既存システムとの連携にご不安な点があれば、ITセレクトのコンシェルジュにお任せください。
ITセレクトのコンシェルジュが、貴社の既存システムとの統合性やデータ管理の観点からも適したSaaSを提案します。これにより、導入後のデータ管理の問題を未然に防ぐことができます。
「成功」に向けたSaaS活用のためにITセレクトを
せっかく導入したSaaSを十分に活用するためには、導入前に以下のポイントを考慮することが重要です。
ただ、一つ一つのツールを調査し、選定するのは非常に手間がかかります。そこで、ITセレクトなら、コンシェルジュが貴社に合ったSaaSを代わりに探し出します。
専門家によるサポートを受けながら、適したツールを導入し、業務効率を向上させましょう。
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