ITセレクト powered by 発注ナビ

タイムカードの問題は? 勤怠管理システムとの比較、切り替えの注意点

author
ITセレクト編集部

更新

SHARE
X
Facebook
LINE
はてなブックマーク

現在、勤怠管理システムへの刷新によって勤怠管理の課題解決を進める企業が増えています。理由はさまざまありますが、これまでタイムカードで勤怠を管理していたところ「管理に手間がかかる」「確実性を高めたい」「法令順守」「リモートワーク/柔軟な働き方への対応」などが多くの理由、計画の動機として挙げられます。

この記事では、タイムカードで勤怠管理を行っている企業に向け、あらためてタイムカード管理の課題を振り返り、デジタルで管理する勤怠管理システムとの比較、切り替え時の注意点、製品の選び方をじっくり解説していきます。

タイムカードによる勤怠管理の主な課題

改めてタイムカードで勤怠管理をする際の問題点・デメリットはどこにあるのでしょうか。よく挙げられる課題を順に解説します。

管理に手間がかかる

タイムカード/タイムレコーダーによる勤怠管理はほとんどの場合、その後、手作業で集計します。手書きにせよ、エクセル(Microsoft Excel)などの汎用オフィスソフトウェアを使うにせよ、人の目検と手作業で転記する主行程は大きく変わりません。従業員それぞれの労働時間の集計と記録、確認に手間がかかり、総務人事部門や管理者は毎月、毎回負担を強いられます。

手間と時間、人手がかかるだけでなく、人の手で行うがゆえにどうしても人的ミスが発生するリスクがあります。

この手間やリスクは従業員数や従業員の働き方の種類に比例して増えていきます。

参考おすすめ記事勤怠管理をエクセル(Excel)で行う方法|無料で実践 エクセル勤怠管理表の作り方、無料テンプレート、Excel関数をじっくり解説

打刻方法に制限がある

タイムカードによる勤怠管理は、原則として打刻機がある場所で押さなければなりません。打刻手段と会社・事業所の場所がセットになっているならば、端的に直行直帰、客元で常駐して動くといった業務シーンに対応しにくいです。また、近年特にニーズ増えているテレワーク/自宅勤務のような従業員の柔軟な働き方の希望にもうまく対応できません。

こういった場合は、後から手書きで記入したり、上長への申請などで都度カバーする「例外」扱いで対処していることでしょう。もちろん一定のルールを定めているとは思いますが、例外的なタスクは従業員も、管理側も余計に手間がかかりますし、ミスが発生する可能性も上がります。不正が発生するリスクも高まってしまいます。

打刻の不正が行われるおそれがある

タイムカード打刻は紙カードやICカード社員証などで出勤・退勤などの日時を正確に記録します。しかし、本人以外の第三者がそれを不正に代行してしまうことも可能です。昔からある不正の手段です。

また、不正な記録を「あとから手書き/修正」する、「事前打刻・遅延打刻」などで不正に勤務時間を長くする、あるいは遅刻隠しをするといったことも挙げられます。これらは上記の「例外対応時」を悪用して発生しがちとされます。

保管スペースが必要になる

タイムカード(出勤簿、勤怠記録など)は保管期間が労働基準法で定められています。その期間は「5年間」です。2020年の改正(令和二年法律第十三号)でこれまでの3年間から5年間に延長されました。特に紙カード型のタイムカードであれば、これを正しく保管するための物理的なスペースが必要です。

労働基準法 第百九条使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入れ、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を五年間保存しなければならない


出典 e-Gov 労働基準法

リアルタイムで労働時間を把握できない

紙のタイムカードは多くの場合、出勤時刻と退勤時刻を記録するに留まるので、労働時間、休憩時間、時間外労働時間などは別途「計算」して、別途記録します。このことは管理面の大きな課題になります。

仮にその計算が「月末の1回だけ」であれば、あるいは従業員の労働状況を的確に把握できなければ、管理者は従業員の「働きすぎ」などに気付けません。時間外労働時間は、労働基準法および働き方改革関連方(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律)で上限(月45時間、年360時間)が定められており、原則としてこれを超える労働をさせることはできません。法令順守とともに、従業員の過労・健康などへの配慮は会社として極めて重要です。

参考:厚生労働省「『働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律』について」/時間外労働の上限規制(2023年8月)

勤怠情報をデジタルデータとして勤怠管理システムで管理することで、リアルタイムで状況を把握できるようになります。従業員が法定労働時間を超えて働くことを防ぎ、過労や健康問題を未然に防げます。また適正な賃金計算を可能にし、さらに労働時間のデータを即座に分析できることで、労働効率の向上や適切なシフト調整にも役立ちます。

 タイムカードと勤怠管理システムの比較

タイムカード 勤怠管理システム
打刻方式 紙(アナログ) デジタル(PC・スマートフォン・アプリ、ICカードなどで電子的に実施)
打刻手段 原則、出社が必要 どこでも可能
集計方法 手動 自動
管理・承認・集計の工数(手間・時間) 多い 少ない(容易、効率化)
人的ミスのリスク 課題あり 大きく低減
不正のリスク 課題あり(代理打刻・不正記入などの可能性) 大きく低減
給与計算タスクとの連携 アナログ手法の場合は特に連携に手間 システム間でデータ連携が可能
打刻漏れの対応 困難(紙ベースでの確認) 容易
リアルタイムでのデータ確認 困難(即時・任意のタイミングでは難しい) 対応
物理的な保管スペース 必要 不要(基本はデータ保管のみのため)

タイムカードから勤怠管理システムに切り替えたほうが良い理由

タイムカードから勤怠管理システムに移行するとどのようなメリットがあるのでしょうか。順を追って解説していきます。

勤怠管理システムとは何か

勤怠管理システムとは、従業員の出勤・退勤時間や労働時間、休暇情報などを一元的に管理するためのソフトウェアやIT製品のことです。従業員はこのシステムを使って、自分の出勤や退勤を打刻し、管理者はそのデータをリアルタイムで確認・管理することができます。

勤怠管理システムのメリット

  • 勤怠管理業務の効率化を図れる
  • 労働時間を正確に把握できる
  • 多様な働き方に対応しやすい
  • コストの削減につながる
  • コンプライアンスを徹底しやすい
  • 不正を防ぎやすい

勤怠管理業務の効率化を図れる

勤怠管理システムを導入すると、勤務時間の集計や給与計算などが自動化できるため、管理業務の効率化が図られます。また手作業でないため、集計作業のミスを減らすことができます。

労働時間を正確に把握できる

勤怠管理システムには、管理者が従業員の労働状況、残業・時間外労働時間などをリアルタイムに可視化できる機能も特徴の1つです。従業員の勤怠状況をリアルタイムに把握できれば、残業・時間外労働時間の超過、あるいは従業員が心身疲労とならないよう未然に防ぐ策を講じられます。また、チームメンバーの負荷のばらつきも気づきやすく、業務を適切に割り振りするための情報としても機能します。

多様な働き方に対応しやすい

勤怠管理システムはPCやスマートフォンでの打刻が可能なため、勤怠管理がよりスムーズになります。タイムカードへの打刻のために出社する必要もなく、テレワークなどの柔軟な働き方を実現できます。

参考おすすめ記事ICカードで運用する勤怠管理システムの選び方|ニーズ別/ICカード以外のおすすめ手段も解説

コストの削減につながる

勤怠管理システムにより、まず物理的なタイムカードとその保管スペースの確保が必要なくなります。

さらに、効率化や自動化によって必要な人手が減少すれば、端的に人件費の削減が可能になります。自動化し、確実性を高められば、手作業に由来する入力ミスやその修正や対応にかかる人手も不要となります。その分余裕ができた従業員を他の重要な業務へ割り当てるといった適切な人員配置によるコスト効果も期待できます。

参考おすすめ記事給与計算と勤怠管理を連携させるメリット|連携システムの選び方と注意点、おすすめ製品11選

コンプライアンスを徹底しやすい

勤怠管理システムの導入により、企業は労働法規や労働基準法に基づく適正な労働時間管理を徹底しやすくなります。例えば、法定の労働時間や休憩時間を超過した/あるいは超過しそうな場合にアラートを発する機能により、従業員が法定の労働時間を超えて働くことを未然に防ぎ、過労や違法な労働を避けることができます。

さらに、システムで定期的にデータを保存し、監査や法的要件に対応できるよう勤怠記録を保持できます。これにより労働基準監督署の監査にも迅速かつ正確に対応でき、法令順守の証明が容易になります。

不正を防ぎやすい

勤怠管理システムは、本人のIDログインなどの基本機能に加え、指紋認証や顔認証のような生体認証デバイスなどの連携も想定した機能を持つ製品も多くあります。

また、システムは自動的に時間を記録し、変更ができないように設定することもできるため、後からの改ざんも防ぎやすくなります。また、監査ログ機能を活用することで、誰がいつどのような操作を行ったかを追跡でき、不正行為が発生した場合には迅速に発見し対応することもできます。

勤怠管理システムを選ぶ際のポイント

  1. 他のシステムとの連携性
  2. サポート体制の充実度
  3. 自社に適した機能の有無
  4. 社員にとっての使いやすさ
  5. 法改正に対応するアップデートの有無

(1)他のシステムとの連携性

勤怠管理システムは給与計算システムや人事管理システムと連携することが多く、データの一元管理や業務効率化に大きく寄与します。このためシステム間のデータ連携をスムーズにするためのAPIが提供されているか)、既に導入している他のシステムと問題なく連携できるか、データのインポートやエクスポートが簡単にできるかを考慮する必要があります。

(2)サポート体制の充実度

導入後のトラブル対応や疑問解決のために、しっかりとしたサポート体制が必要です。

サポートが利用できる時間帯や曜日を確認するとともに、電話、メール、チャットなど、どのような方法でサポートが提供されるか、導入時にどの程度のトレーニングが提供されるか、詳細なマニュアルがあるかを確認しておきましょう。

(3)自社に適した機能の有無

自社の業務フローに合った機能がなければ、システムの導入効果が半減します。自社の業務フローに合わせてカスタマイズできるか、必要な機能が揃っているかどうか、企業の成長に伴って追加機能が必要になった場合に対応できるかを考える必要があります。

に最も適した勤怠管理システムを選ぶことが重要です。

(4)社員にとっての使いやすさ

社員が日常的に使用するため、使いやすさは非常に重要です。、ユーザーフレンドリーなインターフェースであるか、スマートフォンやタブレットからもアクセスできるか、操作がシンプルで直感的かどうかをチェックしましょう。

(5)法改正に対応するアップデートの有無

労働基準法などの法改正に適切に対応するためには、システムのアップデートが必要です。法改正があった際に迅速に対応するアップデートが行われるか、システムが自動的に最新バージョンにアップデートされるか、過去に法改正があった際の対応実績がどうであったかを考えましょう。

参考おすすめ記事無料で使える勤怠管理システム18選|メリット・デメリット、製品の選び方を分かりやすく解説

「選び方がわからない…」「製品が多すぎて選べない…」

「料金は結局いくらかかるのかを聞きたいだけなのだけれど…」

「いきなりベンダーに聞くと、営業電話がバンバン来そうなのでそれはちょっと……」

\そんなときはITセレクトの相談専門スタッフへ気軽に問い合わせください! ニーズに合った製品、製品ベンダーをご紹介します/

今すぐ無料相談する

タイムカードの課題は勤怠管理システムの導入で一気に解消

紙のタイムカード管理から勤怠管理システムへ移行することで、正確性が向上し、人為的なミスや不正を減らすことができます。業務効率が向上し、データの自動集計やリアルタイム管理が可能になります。コンプライアンスを徹底しやすくなり、労働法規を順守する管理体制も実現します。結果として労働環境が改善され、企業の信頼性も向上させられることが大きく期待できます。勤怠管理システムで「総務のDX」を実現していきましょう。

(初稿執筆:合同会社伝心)

「自社に合うIT製品・サービスが分からない」「時間をかけずに効率的にサービスを検討したい」というご担当者様は、ぜひITセレクトの専門スタッフまでお問い合わせください(無料です)。適切なIT製品・サービス選定を最後までサポートいたします。

コンシェルジュ相談は、以下のフォームからもお申込みいただけます

早速コンシェルジュ相談を申し込む▼

専門スタッフへ相談

会社名必須
お名前必須
部署名必須
日中つながる電話番号必須
メールアドレス必須
ご質問・ご要望等任意

専門スタッフへのご要望を記載ください(例:2ヶ月後までに勤怠管理システムを導入したい 等)

ご確認事項

  • ご登録いただいた情報は、共同事業者である発注ナビ株式会社(以下「発注ナビ」といいます)が取得いたします(発注ナビはアイティメディア株式会社(以下「アイティメディア」といいます)の100%子会社です)。また、各種ご連絡のため、アイティメディアにお客さまのお名前とメールアドレスほかの登録情報を電子ファイル等で提供します(アイティメディアにおける個人情報の取扱いについては「個人情報の取り扱いについて」ページをご確認ください)。
  • 案件の詳細をお伺いするため、発注ナビよりご連絡差し上げる場合があります。

お申込みには、発注ナビ株式会社の「利用規約」「個人情報の取り扱い」及び発注ナビからのメール受信への同意が必要です。

エクセルで行う勤怠管理|無料でできる勤怠管理システムの作り方、便利なExcel関数を解説

近年、日本でも多様なワークスタイルが認められるようになり、勤怠管理の方法を見直す企業が増加しています。従業員の勤怠管理は企業にとって重要な要素ですが、会社、管理者や役職者はその管理や運用のためのコストに頭を悩ませるシーンも多いのではないでしょうか。ITシステムとして「勤怠管理システム」を導入するのが一案ですが、まずは「すぐ」「ほぼ無料」で実践できる方法から試してみるのもおすすめです。 本記事では、この先の勤怠管理システム導入を見据えつつ、エクセル(Microsoft Excel)、あるいはGoogle スプレッドシートで「すぐ」「ほぼ無料」で実践できる勤怠管理表の作り方を紹介します。 無料でI […]

thumbnail

    勤怠管理システムを選ぶポイントは? おすすめ52製品をタイプ別に比較

    勤怠管理システムは、単なる打刻やシフトの記録ではありません。休暇や勤務スケジュール、さらには勤務形態や雇用形態ごとの管理も不可欠です。たとえ事業規模が小さくても、従来からある紙やExcelを使った管理は効率が悪く、誤りも生じやすいものです。 本記事では、勤怠管理をデジタル化し、業務の効率化を図るための勤怠管理システムに焦点を当て、その概要やメリット・デメリットについて詳しく説明します。さらに、各企業が提供する勤怠管理システムの価格設定や特徴、機能についてもご紹介いたします(全52製品/2025年1月時点)。 勤怠管理システムの資料を一括ダウンロードする 勤怠管理システムの基礎知識 […]

    thumbnail

      テレワークに有効な勤怠管理方法|効率的な手段と導入のポイント

      テレワークが広がる中、従業員の勤務状況を正確に把握し、適切に管理することを課題としている企業は多いのではないでしょうか。本記事では、テレワークにおける勤怠管理の重要性や課題を整理し、労働時間の効率的な管理方法やシステム選びのポイントを紹介します。 無料でIT製品選びをお手伝いします 御社に合ったIT製品・サービス・会社を厳選してご提案します。お気軽にご依頼ください! 製品探しを依頼する テレワークでの勤怠管理の重要性テレワークでの勤怠管理の課題テレワークにおける勤怠管理の有効な方法テレワーク対応勤怠管理システムの主な機能テレワーク対応勤怠管理システムの選び方他システムとの連携機能も備えるおすす […]

      thumbnail

        クラウド勤怠管理システムとは? 導入のメリットと選び方のポイント

        近年多くの企業が労務管理の効率化に悩む中、クラウド勤怠管理システムの需要が急速に高まっています。この背景には、単純に従来のアナログで手作業の多いタスクを毎回毎月行うのはもう大変という業務効率化へのニーズととともに、働き方改革や労働基準法の改正に伴う正確かつ迅速な勤怠管理が不可避となっている現状があります。 そこで本記事では、クラウド勤怠管理システムの基本的な特徴や具体的なメリット、さらに導入する際の重要なポイントを解説します。企業運営における新たな労務管理を取り入れて一緒に改善していきましょう。 無料でIT製品選びをお手伝いします 御社に合ったIT製品・サービス・会社を厳選してご提案します。お […]

        thumbnail

          エクセルでの勤怠管理の方法と効率化のポイント

          エクセルを使った勤怠管理は、コストを抑えつつ手軽に実践できる方法として多くの企業で使われていることでしょう。エクセルはどの業務へも汎用的に使え、利用者も概ね使い慣れていることがメリットです。しかし近年は「エクセルを使っていることによる大きな課題」も挙がっています。この記事では、これまでと同様にエクセルを活用していくメリット・デメリットを確認し、また、さらに精密・高度化した管理が求められるシーンで必要となってくるITシステム導入の必要性について詳しく解説します。 無料でIT製品選びをお手伝いします 御社に合ったIT製品・サービス・会社を厳選してご提案します。 製品探しを依頼する エクセルで勤怠管 […]

          thumbnail

            カテゴリー関連記事

            関連記事をもっと見る

            この記事と同じカテゴリーの製品

            MINAGINE勤怠管理
            ジンジャー人事労務
            キンタイミライ

            製品をもっと見る