いまだ「紙」での手作業が多い。毎月やってくるあの業務だけで1日が終わっていく……。あなたの会社の経理業務担当者は深刻に悩んでいます。
「請求書発行システム」という請求書の作成と管理業務を効率化できる、便利なIT製品があります。いや、それは知っているが「コスト」がかかるから──。
それならば、「無料」で始められる請求書発行システムであればいかがでしょう。本記事では「コスト面」で導入を懸念していた企業に向け、請求書発行システムの基礎知識から、選び方のポイント、おすすめの「無料」製品を紹介していきます。
目次
請求書発行システムの基礎知識
請求書発行システムは、請求書の作成、管理の業務を効率化するIT製品です。以下より請求書発行システムの機能と効果を簡単に解説していきます。
請求書発行システムの重要性
請求書発行システムは、「請求書」の作成、管理、発行業務を電子化し、業務の効率化と正確性の向上を図れるIT製品です。
請求書に誤りがあれば、収入・収益の管理に大きな支障をきたします。また、企業のイメージ、信頼も損ねます。
また、「インボイス制度」などとともに業務の手間も増えています。税務上の正確性を確保することも、企業として今まで以上に重要になってきています。
請求書発行システムの導入で何が変わるのか
従来の請求書発行と管理手段、例えば「紙とMicrosoft Excelでの担当者単位の管理」をベースにした手法は、下記のような課題を抱えています。
- 発行に時間がかかってしまう
- 人的ミスのリスクが高い
- 文書の保管や管理にも労力が必要
- 紙の場合は物理的な資源を消費するためのコストもかかる
請求書発行システムを導入することで、これらの課題を解決できます。
まず、多くの請求書発行システムには「テンプレート機能」があり、電子帳簿保存法のルールに沿った上で請求書を迅速かつ正確に作成し、そして電子的に送付する機能を持ちます。
「いつ誰に送るのか」「いつ送ったか」「いつまで保管するか」といったステータスも含めてシステム上で一元管理できるため、管理にかかる労力も減らせます。また、「紙の請求書」を法に基づいて保管する物理的な保管スペースの低減にもつながります。
無料で始められる請求書発行システムも存在
ITシステムの運用には初期コスト、ランニングコストがかかります。しかし小規模ならば「無料プラン」あるいは無料トライアル期間を用意する請求書発行システムも数多くあります。コストを抑えて導入したい個人事業主から小規模企業、スタートアップ企業にとって魅力的な選択肢です。
「無料プラン」は多くの場合、コストを下げる代わりに小規模/少人数向けで、いくつかの機能を制限して提供するプランですが、「請求書の発行、管理」の基本機能は少なくとも利用できます。
従業員の規模や求める機能によっては、無料プランだけでも十分な効果を発揮することがあります。まずは無料プラン、あるいは無料トライアルで試用してみることをお勧めします。
請求書発行ツールを探す際のポイント
ここからは、無料で始められる請求書発行ツールの選定ポイントをご紹介します。
- 自社独自の「要件」を定める
- 無料プラン、または無料トライアルの用意があるか
- 使いやすさ/使い勝手は「試用」して見定める
- サポートの範囲、レベル
●自社の「要件」を定めてから製品を探す
自社は何が課題か/導入によってどんな効果を出したいのか/予算といった要素をできるだけたくさん挙げ、整理し、自社の「要件」を定めましょう。
他のビジネスツールやシステムと連携できるかの「連携性」も確認します。例えば、会計システムやCRMといった連携ができるか、スムーズに行えるかの観点は、今後の業務の効率化に大きく影響します。
●無料プラン、または無料トライアルの有無を確認
製品の候補として、「無料プラン」あるいは「無料トライアルの有無」があるかどうかを確認します。
もし、製品の公式サイトには情報がなくても、「要問い合わせ」として他のプラン、あるいは無料トライアル版の用意がある場合もあります。ベンダーへ資料請求、あるいは問い合わせをしてみましょう。
また、無料プランと有料プランとの具体的な違い、自社の要件に沿って目的の機能が使えるかどうか、そして将来の自社の成長を見越して、料金プランの変更/アップグレード時のコストなども確認しておくとよいでしょう。
●使いやすさ/使い勝手は「試用」して見定める
自社にとって「使いやすいシステム」は、それだけで学習コストを減らしたり、人的ミスの軽減などの効果が期待できます。
カタログ上で「機能あり」とあっても、その使い勝手は実際に触れてはじめて分かることも多いです。機能はあるが、自社のニーズとは合わないこともあります。この上で「ニーズに合わせたカスタマイズが可能かどうか」なども同時に確認していくとよいでしょう。
例えばよく挙げられる付加機能/カスタマイズ機能として「支払い追跡機能」「リマインダー設定機能」「多通貨対応」などがあります。多通貨対応機能は、国際的に取り引きする企業ならば必須。さまざま通貨で請求書を外国為替レートを考慮しつつ作成できる機能を持つかどうかなどをチェックしましょう。
●カスタマーサポートの範囲とコスト、プランの確認
ITシステムの導入においては、「どの程度のレベルでカスタマーサポートが提供されているか」の確認も必要です。
例えば、「プラン内にどこまで、何が含まれるのか」「どこまで無料か、どこから有料か」「サポートが利用可能な時間」「その方法(電話、メール、チャットなど)の種類」「言語サポート」などがあります。
初期費用無料/無料プラン/無料トライアル版を用意するおすすめ請求書発行ツール5選
ここからは無料プランや無料トライアル版のある、おすすめの請求書発行ツールをご紹介します。(製品名abcあいうえお順)