ITセレクト powered by 発注ナビ

CPM分析とは? 主な目的と機能、ビジネスに与える影響、CRM/RFM分析との違い|併用で相乗効果が期待できるIT製品も解説

author
ITセレクト編集部

更新

SHARE
X
Facebook
LINE
はてなブックマーク

昨今、早期の対応や実践が叫ばれる「企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)」。このDXを実践、検討していく中でよく登場する「聞き慣れない単語/略語」から、IT製品の活用において「実はあまり理解していなかったかもしれない用語/略語」「これから使っていくかもしれない言葉」をピックアップし、サクッと解説します。今回は「CPM分析」です。

 

CPM分析の基礎知識

CPM分析とは

CPM(Customer Portfolio Management/しーぴーえむ)分析とは、顧客の情報を一定の基準で分類し、その顧客の傾向を分析する手法のことです。日本語では「顧客ポートフォリオ分析」などと呼ばれます。「購入回数」「購入金額」「最終購買日からの経過日数」の3軸で顧客の動向を分析します。

なおCPM/しーぴーえむにはこの他の意味、例えば「Cost Per Mille(1000表示ごとの広告コスト)」、「Count Per Minite(毎分あたりのカウント)」「Critical Path Medhod(全体費用最小化に向けた経営管理計画の手法)」などの略として使われることもあります。この記事では「顧客管理業務におけるCPM分析」について説明しますが、頭文字略語だけのやりとりでは混同する恐れもありますので少し注意しましょう。

CPM分析の目的

CPM分析の目的は、顧客の理解をより深めることで「優良顧客の育成(ナーチャリング)」につなぎ、中長期的に売上を伸ばすことです。

例えば、「リピート購入してもらう」にはどうするか、「より上位のプランを契約してもらう」「サブスクリプション契約をしてもらう」にはどんなアプローチが必要か──など、顧客の育成段階に応じた施策を講じるときに活用されます。

CPM分析の導入シーン

CPM分析は主に「マーケティング部門」で使われます。マーケティング担当者が顧客の行動や傾向を理解し、それに基づくマーケティング戦略を立案するための情報として活用されます。

この他に「データ分析担当者(データサイエンティスト、データアナリスト)」「CRM(顧客管理)担当者」などもCPM分析に関与します。

CPM分析の導入動機には例えば以下が挙げられます。

・新規顧客の獲得が困難になった場合

新規顧客の獲得が難しい状況にある中で、「商品やサービスを1度でも購入したことのある顧客」は貴重な存在です。可能な限りリピーターとしてつなぎとめることが求められるでしょう。

・既存顧客の育成に重きを置きたい場合

一般的に企業の売上の多くは、いわゆる「優良な既存顧客」が生み出すと言われます。そのためマーケティング活動の大きな目標としては、既存顧客への関係性を強固にし「その優良顧客に集中してアプローチできる体制を作ること」になるでしょう。CPM分析はその一環の活動となります。

CPM分析で得られるビジネス効果

既存顧客の育成と売上安定化

CPM分析を効果的に活用することで、「優良顧客を育成する体制」が整います。これにより、中長期視点での売上向上、売上の安定化が可能になります。

リードナーチャリングの実現

CPM分析を行うことで顧客行動に合わせた適切なアプローチが可能となり、効果的に購入を促していけるようになります。見込み客(リード)から顧客へ、顧客から優良顧客へと顧客が育つことで、自社そのものを好きになってもらったり、顧客満足度を上げたりもできます。競合への流出を防ぐ対策としても有効です。

長期的な顧客育成の実現

CPM分析は、RFM分析が苦手とされる「中長期的な視点」での顧客分析を可能とする分析手法の1つです。より長い目で顧客を育成し、将来にわたって安定的な顧客基盤を築いていくために、CPM分析のニーズはますます高まっていくとされています。

→参考おすすめ記事 RFM分析とは

CPM分析と関連する/連携・併用で相乗効果が得られるIT製品

CRM(顧客管理システム)」とCPM分析

CRM(顧客関係管理システム)は「既存の顧客」を管理し、長期的な関係の維持、顧客満足度の向上を目指します。

一方のCPM分析は「顧客全体」、つまり、既存の顧客だけでなく離脱してしまった顧客や新規顧客も対象とし、購入頻度や客単価を高める情報を得る分析の手法、タスクの1つです。それで得た情報から具体的な施策を行うことで中長期的に安定して売上を伸ばすことを目指します。

連携の一例として、CRMで管理する顧客情報から新製品のマーケティングキャンペーンを計画し、そのキャンペーンの実施と評価をCPM分析で行うことで、プロジェクト管理の効率化と顧客満足度の向上(成果)を両立する──などが挙げられます。顧客管理の視点で密な連携が求められることから、CRM製品によってはCPM分析を含む各種の分析機能が包括されている例も多いです。

 無料で資料ダウンロード可能な「CRM」製品一覧

\ITセレクトおすすめCRM製品の資料を一括ダウンロード(無料)/

MA(マーケティングオートメーション)」とCPM分析

MA(マーケティングオートメーション)は、「マーケティング活動を自動化」して効率化を目指す手法、およびそのためのツールです。リード(見込み客)の管理と評価、顧客の分類・区分、メール配信などによってマーケティング効果の最大化を目指します。

一方のCPM分析は「顧客行動の分析と理解」のために実施する分析手段、タスクの1つで、MAとはそれぞれ目的と機能が少し異なります。それぞれの情報を連携して使用することで、ビジネスの効率と効果を高めることが期待されます。

連携の一例として、MAツールで生成されたリード(見込み客)スコアを用いて新製品マーケティングキャンペーンのターゲットを絞り込み、そのキャンペーンの実施と評価をCPM分析で行い、CRMも連携させて優良顧客へ育てる戦略を練る──などが挙げられます。

 無料で資料ダウンロード可能な「MAツール」製品一覧

「どの製品がいいのか分からない…」そんなときは、ぜひITセレクトの専門スタッフにご相談ください

「自社に合うIT製品・サービスが分からない」「どんな製品があるのかを知りたい」「どう選べばいいのか分からない」「時間をかけずに効率的にサービスを検討したい」というご担当者様は、ぜひITセレクトの専門スタッフまでお問い合わせください。適切なIT製品・サービス選定を最後までサポートいたします。

「選び方がわからない…」「製品が多すぎて選べない…」

「料金は結局いくらかかるのかを聞きたいだけなのだけれど…」

「いきなりベンダーに聞くと、営業電話がバンバン来そうなのでそれはちょっと……」

\そんなときはITセレクトの相談専門スタッフへ気軽に問い合わせください! ニーズに合った製品、製品ベンダーをご紹介します/

今すぐ無料相談する

今すぐ資料請求できる「SaaS」製品一覧

 目的別カテゴリーと無料で資料ダウンロード可能な製品はこちら

専門スタッフへ相談

会社名必須
お名前必須
部署名必須
日中つながる電話番号必須
メールアドレス必須
ご質問・ご要望等任意

専門スタッフへのご要望を記載ください(例:2ヶ月後までに勤怠管理システムを導入したい 等)

ご確認事項

  • ご登録いただいた情報は、共同事業者である発注ナビ株式会社(以下「発注ナビ」といいます)が取得いたします(発注ナビはアイティメディア株式会社(以下「アイティメディア」といいます)の100%子会社です)。また、各種ご連絡のため、アイティメディアにお客さまのお名前とメールアドレスほかの登録情報を電子ファイル等で提供します(アイティメディアにおける個人情報の取扱いについては「個人情報の取り扱いについて」ページをご確認ください)。
  • 案件の詳細をお伺いするため、発注ナビよりご連絡差し上げる場合があります。

お申込みには、発注ナビ株式会社の「利用規約」「個人情報の取り扱い」及び発注ナビからのメール受信への同意が必要です。

CRMツールの主な機能と選定ポイント|タイプ別おすすめ製品37選

近年、IT化を推進する企業は増加しており、それに伴って顧客管理システムであるCRMツールを導入する企業も増えています。CRMツールを導入することによって、効率的にマーケティングを行うことが可能となるため、導入を検討している方も多いのではないでしょうか。しかし、自社に適したCRMツールの選定に頭を悩ませている企業担当者の方もいらっしゃるでしょう。 本記事では、CRMの基礎知識や主な機能、選び方などについて徹底解説するとともに、おすすめのCRMツールもご紹介(全37製品/2024年10月時点)をご紹介します。 \ITセレクトおすすめCRM製品の資料を一括ダウンロード(無料)/ まとめて資料請求する […]

thumbnail

    効果的な見込み客リストの作成と活用法

    見込み客リストは、営業やマーケティングの活動において、ターゲットに効果的にアプローチするための基本となります。リスト作成には、ウェブサイトや展示会、SNSなど、さまざまな場面で得られる情報が用いられます。 本記事では、見込み客リストの作成や分類、管理の具体的な方法に焦点を当て、営業効率を高めるための実践的なステップを解説します。 見込み客リストとは見込み客リストのメリット見込み客リストの作成方法見込み客リストの管理方法無料で始められるおすすめCRM 11選見込み客リストの作成と活用でビジネスを成功に導く 見込み客リストとは 見込み客リストとは、商談の候補となる潜在顧客の情報を集めて体系的に整理 […]

    thumbnail

      アパレル業界におけるCRMの重要性

      アパレル業界では、トレンドが急速に変化し、顧客のニーズも日々多様化しています。こうした変化に対応し、顧客との長期的な関係を築くためには、CRM(Customer Relationship Management/顧客関係管理システム)の導入が有効です。この記事では、CRMの基本的な機能やアパレル業界における役割、導入メリット、導入後に抑えるべきポイントについて詳しく解説します。 CRMとは? アパレル業界における基本概念アパレル業界がCRMを導入するメリットCRMを導入する際に抑えておくべきポイントCRM導入後の運用ポイントアパレル業へのCRM導入は顧客満足度と売上向上に寄与するアパレルDX化の […]

      thumbnail

        エクセルで顧客管理を効率化する方法

        エクセルを使った顧客管理は、エクセルが利用できる環境であれば追加コスト不要で、手軽に始められるため、多くの企業で実施されています。その一方で、データが増えると処理が重くなったり、管理が煩雑になったり、検索や分析に手間取ることもあります。 エクセルを用いて顧客管理をする場合は、基本的な機能に加えて、エクセルが持つ便利なツールや機能を駆使して工夫して利用することで、効率的な顧客管理が実現しやすくなります。 この記事では、エクセルを活用して顧客管理を効率化するための基本的な手順と、便利な機能を詳しくご紹介します。 エクセルで顧客管理を始めるための基本ステップエクセルの便利機能で顧客管理を効率化エクセ […]

        thumbnail

          DWH(データウェアハウス)とは? データベースとの違い、主な機能と活用例、連携・併用で相乗効果が期待できるIT製品を紹介

          DWH(データウェアハウス)は、企業や組織が収集した大量のデータを統合し、効果的に管理・解析するためのITシステムです。大量のデータを迅速に解析するために最適化されており、クエリのパフォーマンスを向上させるために特別な設計が施されています。 では、DWH(データウェアハウス)は具体的にどんな機能があり、どのように活用することでビシネス成果を得られるのでしょう。この記事では、データベースとの違い、主な機能、活用例、連携・併用・関連によって相乗効果のあるITシステムについて、できるだけ分かりやすく解説していきます。 無料でIT製品選びをお手伝いします 御社に合ったIT製品・サービス・会社を厳選して […]

          thumbnail

            カテゴリー関連記事

            関連記事をもっと見る

            この記事と同じカテゴリーの製品

            ネクストSFA
            ダッシュコム
            GENIEE MA

            製品をもっと見る