営業担当者は商談だけが仕事ではありません。営業活動のための情報を仕入れ、多くの顧客を管理し、メールの返信や細かいやりとりをし、報告書や見積書の作成なども行います。やるべきタスクが山積みの中、成約の要である顧客との信頼関係が十分に構築できていない……と感じている人も多いことでしょう。
ここで紹介する営業効率化ツールには、忙しい営業担当者をサポートする機能が多数搭載されています。ツールを導入するメリットや特徴、選び方などをまとめました。営業のDX化、営業活動の効率化を進めていきましょう。
「自社に合う製品が分からない」
「時間をかけず効率的にサービスを検討したい」
\そんなときはITセレクトの相談専門スタッフが、ニーズに合った製品をご紹介します/
⇒今すぐ無料相談する
営業効率化ツールの必要性
営業活動を効率化できるツールがなぜ必要なのでしょう。メリットと合わせて確認していきましょう。
営業の課題と効率化の目的
現代のビジネス/営業環境は、情報があふれ、競争が激化しているとともに、顧客の要求も多様化、高度化しています。その中で、営業担当者は多くの課題に直面しています。顧客のニーズを理解し、適切な提案を行い、長期的な関係を築くことは容易なことではありません。さらに、日々のルーチンワークや報告作成などに多くの時間を取られると、本来の営業活動に専念する時間が削られます。
こうした課題を解決するために営業効率化ツールを用いて業務改善を図る企業が増えています。営業効率化とは、営業活動における生産性を向上させることで、同じ時間、人員でもより多くの成果を上げることを意味します。これによって無駄な業務を削減し、営業員が真の価値を提供する活動に時間を割くことができるようになります。
営業活動の業務効率化は、企業全体の成長と競争力強化に寄与します。顧客との接触時間を増やし、深い関係を築くことが可能となるため、売上向上につながります。また、従業員のモチベーション向上や離職率の低下にも寄与するでしょう。
営業効率化ツール導入のメリット
営業効率化ツールは主目的、機能、利用者別にいくつかの種類/カテゴリーに分かれ、さまざまな種類の製品が存在します。
大まかに分類すると、まず、SFA(Sales Force Automation/営業支援システム)が挙げられます。SFAは営業活動を効率化することための営業効率化ツールです。顧客情報の管理、営業活動のスケジューリング、商談の追跡など、営業プロセス全体を自動化・最適化します。これにより、営業員はルーチンワークから解放され、顧客との関係構築や新規顧客の開拓に集中できます。
次に、MA(Marketing Automation)ツールは、マーケティング活動を自動化し、リード(見込み客)の生成や育成を効率化します。一連のマーケティング活動を自動化することで、正確でパーソナライズされたコミュニケーションを大量の顧客に向けて効率良く実行できます。
そして、CRM(Customer Relationship Management/顧客管理システム)は、顧客情報の一元化と管理を可能にします。これにより、顧客との全ての接点で得られる情報を一元管理し、深い顧客理解を実現します。また、顧客とのコミュニケーション履歴など各種の情報を部署を隔てずに共有することで、全社での顧客対応の質も向上させます。
これらのツールを活用することで、自社全体の営業プロセス全体が効率化され、顧客満足度の向上、売上の増加、営業員の生産性向上など、多くのメリットが得られます。
主な営業効率化ツールのカテゴリー
売上向上 |
見込み顧客(リード)の獲得
|
|
営業プロセスの効率化
|
|
取引業務の効率化
|
|
営業効率化ツールの使い分け
営業効率化ツールは、「売上向上」を共通目的としながらもビジネスの各ステージと異なる担当者や部署によって使い分けられます。
まず、見込み客(リード)の獲得フェーズでは、MA(マーケティングオートメーション)ツールが重要な役割を果たします。これはマーケティング部門が主に使用し、Webサイト訪問者やイベント参加者などから自動で情報を収集・管理し、リードを育成します。これにより、営業のチャンスを増やすことができます。
次に、営業プロセスの効率化には、名刺管理システム、CRM(顧客管理システム)、SFA(営業支援システム)の3つのツールが役立ちます。名刺管理システムは、営業が新規顧客と接触した際に得た名刺情報をデジタル化し、迅速に共有・活用します。CRMは全社で顧客情報を一元管理し、営業、マーケティング、カスタマーサポート部門が顧客とのあらゆる接点で得られた情報を共有します。そしてSFAは、MAなどで得たリードの情報をもとに営業活動の戦略化、進捗状況管理、情報共有を行い、営業プロセスを効率化します。
取引業務の効率化するフェーズで、受発注システムや販売管理システムなども効率化に寄与します。受発注システムは、取引の発注から受注までのプロセスをデジタル化し、手作業によるエラーを減らしながら効率を大きく向上させます。販売管理システムは、売上に直結する販売に関するデータを一元管理し、在庫状況や売上データのリアルタイムな分析を可能にします。
これらのツールを戦略的に組み合わせて使用することで、リードの獲得から営業プロセスの効率化、最後の取引業務のスムーズ化に至るまで、全体の売上向上に寄与します。
営業効率化ツールのおすすめ製品20選を比較
ここでは営業活動の効率化に役立つ4カテゴリーのツールを中心に概要、機能、メリット、おすすめ製品を紹介します。
SFA(Sales Force Automation)とは、営業支援システムを指し、営業活動を効率化するためのツールです。営業プロセスの管理を容易にすることで、チーム全体の生産性を向上させることを目的としています。
主な機能としては顧客情報や商談の管理、営業活動のスケジューリング、営業成績の分析などがあります。見えにくい営業活動が可視化されることで管理が行いやすくなります。また、情報を一元管理することで顧客に対するアプローチの質が高まることなどがメリットです。
【おすすめ製品】(製品名abcあいうえお順/2024年4月時点)
CRM(Customer Relationship Management)は、顧客関係管理のためのツールです。企業が顧客との結びつきを深めることで顧客満足度を高めることを目的としていて、SFAよりも顧客を対象とした機能に特化しています。具体的な機能としては、顧客情報や商談の管理、リード抽出、データ分析などがあります。見込み顧客の早期発見や顧客情報に基づく分析ができ、成約率の向上が期待できます。
【おすすめ製品】(製品名abcあいうえお順/2024年4月時点)
MA(Marketing Automation)は、マーケティング活動を自動化し、見込み顧客(リード)の獲得や育成、選別に用いられるツールです。マーケティング活動を自動化することで、見込み顧客の関心に応じたマーケティング戦略を人間が手動で行うよりも迅速に展開できます。
主な機能にはリード管理、スコアリング、キャンペーン管理や分析レポートなどがあります。マーケティング活動を自動化することで効率を大幅に向上させ、その結果からより的確な施策を打ち出せる点がメリットです。
【おすすめ製品】(製品名abcあいうえお順/2024年4月時点)
名刺管理システムは、ビジネスシーンにおける名刺情報をデジタル化し、顧客管理を効率化するためのツールです。紙の名刺情報をスキャンしてデジタルデータに変換し、それをクラウドや社内データベースに保存できます。
主な機能には、名刺情報の自動読み取り、重複のチェックや名寄せ、検索機能などがあります。名刺管理システムを導入することで、名刺情報へのアクセスが容易になり、紙の名刺による物理的な保管スペースの削減や紛失リスクの低減など多数のメリットがあります。
【おすすめ製品】(製品名abcあいうえお順/2024年4月時点)
失敗しない営業効率化ツールの選び方
SFAやCRM、MAなど、営業効率化に役立つツールは種類がとてもたくさんあります。以下のポイントを参考にしながら自社に合う製品を絞り込んでいきましょう。
- ビジネスニーズと目標の明確化
- 機能と拡張性の確認
- 利用のしやすさ、導入の容易さ
- コストとROI
- サポートとアフターサービス
- 無料デモ、無料トライアルの活用
(1)ビジネスのニーズと目標を明確にする
営業効率化ツールを選ぶ際、まずは自社のビジネスニーズと目標を明確にすることが最も重要です。
具体的には、現在直面している営業課題は何か、将来達成したい成果は何かを洗い出します。例えば、リードの質を向上させたい、営業サイクルを短縮したい、顧客情報を一元的に管理したいなど、ニーズに応じて必要な機能、主とする機能やカテゴリーが異なることもあります。この自社ニーズと目標をもとに、各ツールが提供する機能やサービスを比較検討することで、最適な選択が可能になります。
(2)機能、拡張性、連携性を確認し、製品を絞り込む
ツールの機能性によって、直面している課題を解決できるかどうかが決まるといえます。例えば、リード管理、顧客管理、営業支援、データ分析といった基本機能は必須となるでしょう。
選定するツールが現在のビジネスニーズに合致しているかだけでなく、将来的な成長や方針転換にも柔軟に対応できるかどうかの観点でも検討しましょう。
具体的には、基本機能の範囲はもちろん、必要に応じて追加機能が導入できるか、また他のシステムやツールとの連携がスムーズかどうか、などです。例えば、SFAやCRMと、会計システムやメールマーケティングツールと連携できれば、営業データの一元管理やマーケティング活動のさらなる効率化が期待できます。
ビジネスが成長するにつれて、より高度な機能が必要になる可能性も大いにあります。そのため、現在のニーズを満たすだけでなく、将来的にビジネスが拡大した際にも対応できる拡張性や柔軟性を備えているかどうか重要な比較ポイントになるでしょう。ツールが柔軟にカスタマイズ可能で、追加機能の導入が容易かどうか、などが検討ポイントになります。
(3)利用のしやすさと導入の容易さを確認する
ツールがどれだけ高機能であっても、利用が難しく結局従業員に使われないようでは、その価値は半減します。利用のしやすさ、ユーザーインターフェースが直感的であるかどうか、利用する場所や時間を選ばないモバイル対応などの仕組み、研修や学習にどれだけ時間がかかるかなども重要な比較ポイントになるでしょう。また、導入の容易さも同様に重要です。例えば、既存のシステムやワークフローとの互換性、導入までの時間や手間、必要な初期投資の大きさなどを考察しましょう。
(4)コストとROIをできるだけ正確に把握する
コストは営業効率化ツールを選定する際の明らかな比較ポイントですが、初期コストだけでなく「運用コストも含めた総コスト」を考慮する必要があります。そして、導入による成果、投資に対するリターン(ROI)を評価することが重要です。ツール導入によって期待される効果(例:売上の増加、作業時間の削減など)を金額換算し、コストに見合った価値があるかを検討しましょう。
(5)サポート体制やメニュー、充実度を確認する
サポートとアフターサービスの充実度も重要な比較ポイントです。手間なく容易に導入できてしまうクラウド型/SaaS型製品は特に忘れてしまいがちなので注意しましょう。
導入後のトラブルや疑問に迅速かつ適切に対応できるかどうかは、ツールを長期的に活用する上での鍵になります。また、定期的なアップデートや機能改善が行われるかどうかも、将来的なビジネスニーズの変化に柔軟に対応できるかを示します。ユーザーコミュニティのようなサポートメニューの有無も、実際の使用感や活用方法を共有するための貴重なリソースとなり得ます。
(6)無料デモ、無料トライアルを遠慮なく使って選定する
IT製品、特にクラウド型/SaaS型の製品は「ハードウェアなどの機材類の調達なしに、すぐ導入できる」利点を生かし、一定期間無料で使える「無料トライアル」を用意するものも多くあります。
実際に製品を試すことで、自社に適しているかどうかを見極めることができます。
試用を通じ、操作性と機能の過不足を確かめます。特に利用者、営業担当者の感想を集めましょう。最初はこれまでの方法やツールより使い勝手が悪く感じたとしても慣れれば問題ない/むしろよく考えると効果的である、などもあるかもしれません。営業担当者には無料期間を最大限に活用してもらった上で導入の可否を判断していきましょう。
そして、不明点があれば遠慮なく製品のベンダーに問い合わせて回答を得ましょう。(1)で定めた自社の目的や要望が明確ならば、ベンダーもきっと親身になって対応してくれます。また、満足する回答が得らず、それに応えられないベンダー/製品は「縁がなかった」と判断する材料にもなります。
「選び方がわからない…」「製品が多すぎて選べない…」
「料金は結局いくらかかるのかを聞きたいだけなのだけれど…」
「いきなりベンダーに聞くと、営業電話がバンバン来そうなのでそれはちょっと……」
\そんなときはITセレクトの相談専門スタッフへ気軽に問い合わせください! ニーズに合った製品、製品ベンダーをご紹介します/
⇒今すぐ無料相談する
営業力強化のカギは営業効率化ツールにあり
営業効率化ツールには、忙しい営業担当者の助けになる機能が多数搭載されています。タスクを効率化するだけでなく、営業活動の見える化や標準化に役立つ=営業力全体の底上げに寄与するため、当然ですが会社側・マネジメント側にも導入メリットがあります。
ツールの種類はSFAやCRM、MAなどがあり、注力したいポイントによってどれを選ぶべきかは変わってきます。また、ツールひとつとっても機能や使い勝手、コストなどは製品によって特徴があるため、導入する際には現場の声を聞きながら複数の製品を比較検討するとよいでしょう。
「自社に合うIT製品・サービスが分からない」「どんな製品があるのかを知りたい」「どう選べばいいのか分からない」「時間をかけずに効率的にサービスを検討したい」というご担当者様は、ぜひITセレクトの専門スタッフまでお問い合わせください。適切なIT製品・サービス選定を最後までサポートいたします。
今すぐ資料請求できる「営業効率化 SaaS」製品一覧